④詳細情報
■『Glad Rag Doll』は、ダイアナ・クラールが2012年にリリースしたアルバムで、彼女のキャリアの中でも非常にユニークな作品です。このアルバムでは、1920年代から30年代のジャズ、ブルース、フォーク、さらには初期のカントリー・ミュージックなど、アメリカン・ルーツ・ミュージックに焦点を当てています。これまでの彼女のモダンなジャズスタイルとは異なり、クラシックでヴィンテージなサウンドに挑戦しています。
クラールの父親が所有していたビンテージレコードからの影響を強く受けた作品です。アルバムには、1920年代から30年代のアメリカ音楽の名曲が多数収録されており、クラールはその古き良き時代の雰囲気を見事に再現しています。以下の楽曲が特徴的です:
「We Just Couldn't Say Goodbye」
「Glad Rag Doll」
「There Ain't No Sweet Man That's Worth the Salt of My Tears」
「I'm a Little Mixed Up」
「Lonely Avenue」
これらの曲は、ヴィンテージ感あふれるアレンジとともに、クラールのジャズとブルースのセンスが見事に融合しています。彼女のソウルフルな歌声が、これらの楽曲に新たな命を吹き込んでいます。
このアルバムのプロデュースを手掛けたのは、T・ボーン・バーネットです。彼は、ルーツ・ミュージックのプロデュースに定評があり、彼の影響力によってアルバム全体が一貫したレトロで暖かみのあるサウンドに仕上がっています。
クラールにとってこれまでのジャズアルバムとは一線を画する挑戦的な作品です。ヴィンテージなサウンドや独特のムードが、彼女の新しい一面を引き出しており、従来のファンにも新しい発見がある一枚です。