Gibson - ES-335TDC 1965

エリッククラプトンの使用で人気の高い1964年スペックのES-335TDC。本機は1965年製造の過渡期にあたる個体です。
ピックアップはステッカーナンバードの後期PAFを搭載。カバーを外すのは憚られるため確認はしておりませんが、ハンダの具合やベースプレートにボビンを留めるねじがプラスねじなので間違いないかと思われます。(66年頃からマイナスねじになる。)いずれにせよ繊細な音色は、どこか深みや奥ゆかしさを感じる独特のフィーリングを持っています。本体の響きも相まってでしょうが、ピックアップだけでも何十万で取引される理由が少しわかる気もします。
デイトは判別ができなかったものの、ハンダの様子ならびにそれぞれ共通した経年具合、かろうじて確認できた6*から、ポットはオリジナルと思われます。コンデンサーはオリジナルのブラックビューティーを搭載。フルで絞っても立ち上がりが死なない絶妙な効きっぷりです。恐らく経年で容量が抜けているのでしょう。
ペグはふたコブのダブルライン。ナットはオリジナルですがゲタを履かせて高さを稼いでおります。恐らく消耗したものの、新たに作り直すのではなくオリジナルをどうにか使い続けられないか、ということでの判断でしょう。フレットは打ち換えられております。1965年あたりからナローネックに変わってゆきますが、本機はワイドネック(42mm)です。ヘッド角は17度。
ブリッジ、テールピースはそれぞれスタッドとのメッキが異なるので、オリジナルではございません。ブリッジはポストがニッケルで本体がクロム。テールピースはスタッドがクロムで本体がニッケルです。クロムメッキの具合からみるに70年代くらいか...と思いましたが1965年を境にニッケルメッキからクロムメッキに変更されることもあり、古いものであると推測されますがはっきりと判断はできかねます。テールピースのアンカーは打ち換えられた雰囲気があり。
ピックガードは古びておりますがオリジナルではございません。補修してありますが、Steve Howe氏のES-Artistのように反対側にピックガードを取り付けた跡が残っております。
一度ビグスビーを取り付けていたようで、ボディエンド、ボディトップに跡が残っています。タッチアップはされています。
塗装はオーバーラッカーが施されていますが、弱りや剥がれがある箇所が何か所かございます。指板は割とがっつり凹みがあります。
年代を踏まえると妥当なコンディションかと思います。コレクションとしてではなく、楽器として長年プレイヤーに弾き続けられた証がいたるところに残っております。製造から60年近く経った2024年現在でも、問題なく演奏してゆけるコンディションというのはありがたいものです。あと40年弾き続けて100年モノとして愛してやってください。

商品ランク	B
主な仕様	Body : Laminated Maple Neck : Mahogany Fingerboard : Rosewood/ 22frets Nut Width : 42mm Pickups : Stickered Numbered PAF Control : Volumes, Tones & 3way Toggle SW Serial Number : 301890
付属品	オリジナルハードケース、弊社品質保証(購入日より60日間)
発送サイズ	ヤマト宅急便(180サイズ)関西より発送 日にち指定可能、時間指定可能

コンディション
ペグ	・問題なし(基準内)
ナット	・ゲタ履いている(※ナット本体はオリジナル)
フレット	残り：8分 ・偏摩耗あり　　・交換されている
ネック	・ほぼ真っ直ぐ(基準内)
トラスロッド	・問題なし(現状基準内)
指板	・キズ、凹み
ピックアップ	・問題なし
コントロールポット	・問題なし
スイッチ	・問題なし
ブリッジ、サドル	・問題なし(調整済み)　　・TOMアンカー打ち換え　　・サビ、クスミ
塗装、傷など	・オーバーラッカー　　・小キズ、打痕　　・塗装弱り　　・日焼け
総合評価	・B.使用感がありますが通常使用する用途において問題のない商品
備考 (交換部品など)	弦高：12フレット 1弦/1.5mm 6弦/2.0mm 総重量：3.5kg ※クリーニングの際に蜜蝋ワックスを用いておりますので上からそのままオレンジオイルなどを重ねると弾きます。出荷時に除去も可能ですので、ご自身のケアの方法にあわせてお申し付けください。 ※エスカッションビス交換されている。 ※ピックガード交換されている。