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鯨統一郎★哲学探偵★ 光文社文庫
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| ★商品説明★ | 鯨統一郎著 「哲学探偵」 光文社文庫 ２０１１年 ９月 文庫初版 定価 ５７１円＋税 ３１４頁 |
| ★著者略歴★ | 国学院大学文学部国文学科卒。１９９８年「邪馬台国はどこですかで？」が創元推理短編賞の最終候補作になりデビュー。ミステリー界に新風を吹き込む。歴史ミステリーなど多数。 |
| ★作品内容★ | 難事件を専門に扱う特捜班の人員は今のところ二人だけ。ベテランの久保警部とキャリアで若き上司の高島警視だ。意見が対立し行き詰った二人が、たまたまおとづれた競馬場で出会ったのは、哲学好きで短歌が趣味の馬券師。髪の毛は真っ白だが、若くも見えるし年寄りにも見える。哲学的視点を三十一文字に混め事件の真相を推理する。バーでは無く競馬場が舞台の安楽椅子探偵の連作。８編の謎はどれも不可思議、「世界は水からできている」「汝自身を知れ」「我思う、ゆえに我あり」「人間は考える葦である」「純粋理性を求めて」「厭世主義の暴走」「神は死んだ」「存在と時間の果てに」。それにしての著者の雑学は豊富だ。創作ノートに整理して何時でもそれを組み合わせて物語を作るという。まずベテラン警部が趣味の短歌の雑学を謳う。これはなかなか分かりにくいが各話に数編の短歌が載せられている。そして競馬の雑学、馬券を買ったことも無い私だが、その賞金やなり建ち馬券の買い方など興味を惹かれる。競馬好きは当然知っている事だろうが素人にとっては面白い。そして哲学、事件の不可思議性が哲学の言葉の沿って明かされてゆく。鯨ミステリーの真骨頂。 |
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