古刀最上作『二代目和泉守兼定（之定）』本阿弥光勇下札 本阿弥光美鑑定書 本阿弥光瞭小札 近藤鶴堂鞘書 豪壮傑作 京都府昭和26年大名登録

古刀最上作『二代目和泉守兼定（之定）』本阿弥光勇下札 本阿弥光美鑑定書 本阿弥光瞭小札 近藤鶴堂鞘書 豪壮傑作 京都府昭和26年大名登録

和泉守兼定（之定）は古刀最上作で最上大業物に指定された名工です。
同時代の孫六兼元と美濃鍛冶の双璧として活躍しました。
定の字のウ冠の中を「之」と切る事から「之定」と呼ばれています。
之定は華やかな刃文を焼き、変化があるのが特色で地鉄の鍛えも
抜群に優れています。古刀期において数少ない受領「和泉守」を
許された刀工です。古来の刀剣書においても上手と絶賛されています。
この刀は鎬造、庵棟、身幅広く、重ね厚く、反りやや浅めにつき、少し
先反りごころついて、切先は延びて大切先となり、豪壮で物斬れしそうな
鋭い刀姿をしていると思います。鍛えは板目肌が総体的によくつんで、
地沸が微塵に厚くついて、地景入り、少し白けごころがあります。
刃文は大互の目にのたれが交じり、焼き高く華やかに乱れ、足が入って、
沸よくつき、砂流しが盛んにかかり、覇気のある刃文を見事に焼き上げています。
帽子は乱れ込んで地蔵風となって先掃きかけて返りが深くなっています。茎は磨上げで
和泉守兼定作の額銘となっています。本阿弥家十四代目当主「光勇」の下げ札が
あります。下げ札は折紙の発行基準という代金五枚以下の代付の際に付けられたという事です。
この当時はまだ末古刀は折紙の発行対象ではなくこのような形式になったという事です。
下げ札は残っているものは少なく貴重な資料であると思います。昭和初期に活躍した鑑定家
である本阿弥光美の鑑定書が付属します。鑑定小札は同じく昭和初期に活躍した本阿弥光瞭です。
鞘書は昭和初期の研ぎ師であり目利きと謳われた近藤鶴堂です。木崎六右衛門、同庄助と
人名があります。旧所有者のご先祖という事ですが詳細は現在に至る家系が判明する恐れの
ある個人情報になる為、控えさせて下さいという事ですのでご了承下さい。
京都の旧家から出た之定の大傑作と呼べる一振りであると思います。


長さ/一尺九寸九分五厘　反り/四分
元幅/31.2mm 元重/7.2mm 先幅/24.8mm 先重/6.3mm 刀身のみの重量655g
計測数値の誤差はご容赦下さい。

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