小谷汪之（編） 『歴史における知の伝承と継承』 初版 2000円～

【商品】
山川出版社発行、2005年4月23日第1版第1刷発行、218頁、3000円＋税。
ISBN4634640139

○帯より
「知」はどのような形でどのような人びとによって受け継がれてきたのか
国家と知との関わりと歴史のなかに問い直す

○目次
儒教文化圏における士大夫層 宋時烈と小中華 山内弘一 4
小中華の思想 士大夫と知 夷から華へ 夷てきの習俗

日本近世の為政者と「知」の継承 蔵書形成の視点から 福田千鶴 36
近世前期における為政者の「知」 元禄期大名の素養・学問 大名文庫の形成 水野忠邦の読書生活

近代の神社神主とその思想 在地神職社会的活動派論 畔上直樹 68
在地神職社会的活動派と国家的責務民社優位論 在地神職社活派の人格主義的思考 在地神職社活派における神社「国教」論の情勢

バラモンとインド的法文化の伝統 サティーをめぐる一つの事件を素材として 小谷汪之 100
サティーをめぐる一つの事件 サティーに関する法典の規定 異教徒との「社会的交際（サンサルガ）の罪」 忍び寄るイギリス人の影 植民地支配の道具としての「シャーストラ」

イスラーム知識人の肖像 シーア派ウラマーとイジャーザ 近藤信彰 128
ウラマーの日常 ウラマーの経歴 イジュティハードとイジャーザ

キリスト教的知とユマニスム J・L・ヴィーヴェスを中心に 河原温 158
ルネサンス期西欧のユマニスト ヴィーヴェスの生涯 学問・教育のユマニスム 社会改革のユマニスム

革命とロシア・インテリゲンチャ N・V・ウストリャーロフにみる知の継承と展開 中島毅 188
ロシアにおけるインテリゲンツィヤとその変容 ウストリャーロフの自己形成 ロシア革命とウストリャーロフ 『ロシアのための闘いの中で』

○執筆者紹介より
小谷汪之（こたに・ひろゆき）
1942年生まれ。現在フリーライター。東京都立大学名誉教授。主要著書：『マルクスとアジア』（青木書店、1979）、『大地の子‐‐インドの近代における抵抗と背理』（東京大学出版会、1986）、『インドの中世社会』（岩波書店、1989）、Western India in Historical Transision: Seventeenth to Early Twentieth Centuries (New Delhi: Manohar, 2002)

○状態
古本ですが本体は大変に良い状態です。書込みや折れ、汚れはありません。東京都立大学史学科で行われた、絶版状態にある歴史研究の論集をお譲り致します。