えびね奇花名品集・えびねの花型　長野正紘
えびね・日本の自然が生んだ野生らん　三枝敏郎・長野正紘　外箱小傷、小汚れ。ページ小黄ばみ。

はじめに

(三枝)この10年間に半分も消えたのではな いだろうか。手近な野山にえびねが少なくなった。

(長野)開発と称する化け物のしわざだ。そ れに自然保護の名目での不自然保護もそうだ。

(三枝)これまでのえびね採集も語り草にな る日も近いかもしれない。

(長野) このえびねもすでに室町時代には茶の湯や生け花に用いられており、当時数少ない。 草花のなかに名をとどめている。

(三枝)昔はえびねに限らず園芸というほどの余裕はなかったろう。それにつけても、およそ文明とはほど遠いヒマラヤの1軒屋の庭にプ ランタギネア(ヒマラヤニオイエビネ)が植え込まれているのには驚いた。

(長野)それも周囲にセロジネやバンダがた くさんあるところで選ばれているのだ。日本では、シュンランやカンランが早くから手をつけられていたのに、えびねは遅れた。それでも120年前には広く観賞されている。

(三枝)農村を歩いていると、家の裏山に, かつては踏みつけられるほど自生していただろうと思われる所がかなりある。今なお、新開発 地域につづく山林やごみ捨て場になっている地で大きな群落がある。

表紙小傷、小汚れ。もちろん読む分には問題ありません。

なお細部に至るまではチェックしきれない場合がありますので、書き込み・線引き・記名・蔵書印・値札等ある場合があります。ご理解の上、ご購入下さい。