2016年　32P

ごあいさつ
東京大学史料編纂所では、原則として三年に一度史料展覧会を開催しています。一九〇二(明治三五)年に第一回が開催さ 今回が第三七回となりました。
史料編纂所は、国の内外で前近代の日本史に関係する史料を調査・研究し、基幹史料集の編纂・出版を一〇〇年以上にわ て続けています。そのため史料編纂所では、手書きによる写本の作成、マイクロフィルムカメラ・デジタルカメラによる写真 影などの複製による史料収集を行ってきました。こうした息の長い史料調査によって、膨大な数の複製史料を蓄積する一方で 信頼のおける機関に大切な古文書・古記録等を委ねたいという原蔵者のお気持ちから、国宝・重要文化財を含む多くの原本中 が所蔵されるようにもなりました。 三年に一度の史料展覧会は、こうした貴重な原本史料を、史料研究の成果とともに、ひろ 一般に公開する機会になっています。

今回は「史料を後世に伝える営み」と題し、史料の研究・編纂や収集・公開に関わる本所の諸事業について、先人による努 の一端や、継続して行っている現在の様子を、国宝や新たに指定された重要文化財・新収史料を含めて紹介し、併せて、各種 費を得て実施した「島津家文書」 「樺山家文書」 「中院一品記」を中心に、近年の修理史料を取り上げ、修理のなかで史料を解 した時にしか得られない情報をもとにした新発見の知見や史料研究の成果・学術的な意義を、レプリカ・パネル展示も併用し 一般の方にもわかりやすく展示・説明します。
日本史の原本史料の数々をご覧いただき、史料に基づく研究の魅力・醍醐味を体感し、時をこえて史料が語る歴史の世界を ひお楽しみください。
二〇一六(平成二八)年一一月


中古品ですので傷・黄ばみ・破れ・折れ等経年の汚れはあります。表紙小傷。もちろん読む分には問題ありません。45991新

なお細部に至るまではチェックしきれない場合がありますので、書き込み・線引き・記名・蔵書印・値札等ある場合があります。ご理解の上、ご購入下さい。