1994年　173ｐ

梶田半古 かじた-はんこ
1870－1917　明治時代の日本画家。
明治3年6月25日生まれ。鍋田玉英,石井鼎湖(ていこ),鈴木華邨(かそん)にまなぶ。明治24年日本青年絵画協会の結成に参加,のち日本美術院で活躍。「春宵怨(しゅんしょうえん)」など浪漫的な作品を発表。門下から小林古径,前田青邨(せいそん),奥村土牛らがでた。大正6年4月23日死去。48歳。東京出身。名は錠次郎。別号に玉洲。
出典　講談社

ごあいさつ
平成六年秋
近代日本画壇の巨匠「梶田半古の世界展」を開催いたします。
明治三年、東京に生まれた梶田半古は、はじめ浮世絵師の鍋田玉英に師事、その後、独学で菊池容齋の『前賢 故実』や古画を学び、また西洋画の影響も受けて独自の画風を確立しました。確実な写生に基づいた鮮烈で斬新 な作品を次々と発表し、日本青年絵画協会や日本絵画協会で活躍するかたわら、新聞の挿絵や文芸雑誌などの口 絵でも一世を風靡し、人気画家となります。その門下には、小林古径、前田青邨、奥村土牛、新井勝利といった 俊英たちが集まり、また鏑木清方や安田靫彦などにも大きな影響を与えました。
しかしながら梶田半古は、大正六年にわずか四十六歳で惜しまれて世を去ります。そして徐々に世間から忘れ られ、今日ではその名を知る人も少なくなってきました。 初公開の作品・資料を多数含む百数十点が展示される 本展は、半古の歿後はじめての本格的な回顧展といっても過言ではないと信じます。あわせて半古の影響を受け た画家たちの作品も展観し、半古の世界の実像に迫ります。梶田半古の魅力を味わっていただくとともに、その 美術史上における重要性についてもご理解いただければ幸いです。
最後になりましたが、ご協力を賜りましたご遺族の方々、貴重な作品を快くお貸し下さいました所蔵家の皆様、 ならびに関係各位に深く感謝の意を表します。
主催者

表紙傷、小汚れ、上部小破れ。ページ小黄ばみ。もちろん読む分には問題ありません。

なお細部に至るまではチェックしきれない場合がありますので、書き込み・線引き・記名・蔵書印・値札等ある場合があります。ご理解の上、ご購入下さい。