日本では茶玩という名前が一般的になっている紫砂などで作られた小さな置物です。中国語では「茶宠（茶寵）」といい、茶壺同様コレクション価値の高い品物として知られています。



これは蒋菊芳氏＊の全ハンドメードの作品で木の切り株とその中にいる２匹のアリを実に見事に造形した茶寵です。大地にしっかりと根差した木の切り株と力強い根の様子が精緻に造形されています。また目を凝らすと、切り株の中に一枚の葉っぱがあり、その上に今にも動き出しそうな二匹のアリが見えます。作者の高度な技巧と芸術性が見て取れます。



茶寵としても急須の蓋置きとしても使用できます。自然を切り取ったかのような力強い切り株と、生き生きとした精緻に作り上げられたアリの茶寵は、お茶の席を囲む人たちとの場を和やかにし、文化的な息づかいをそれとなく伝える効果もあるでしょう。



＊蒋菊芳氏（女）：国家美術工芸家、上級美術工芸家、国家上級技術者、紫砂芸術監督。 1974年江蘇省宜興市生まれ、1991年第五紫砂工芸工場に入りその後上海美術学院に入学、多くの専門家や教授の指導の下、工芸技術とデザイン理論を体系的に学びました。 2012年無錫人事局から「国家工芸芸術家」の称号を授与されました。 蒋菊芳氏は中国陶磁器産業協会の会員で、また宜興市陶磁器彫刻協会の副事務局長です。彫刻と紫砂の鉢を組み合わせた作品を得意としています。鉢の芸術と彫刻の制作を統合した多様な作品を制作しています。彼女の作品は国内外のコレクターから高い評価を得ており、数々の賞を受賞しています。



仕様：幅：15cm 高さ：5.5cm

材料：紫砂

作成：全ハンドメイド

専用箱付。