かつて、長岡鉄男氏が絶賛した伝説の名機。
巨人NECがオーディオ界に全力投球で参入したA-10シリーズは、徹底した物量投下型の超剛性構造で物理特性を追究したプリメインアンプ。
このアンプは並みのアンプとは違います。セパレートアンプを一つの筐体にまとめたような構成で、クラス最高の24kgもあります。
今つくったら30万円以上にはなるという話も。
原音忠実再生と静かな馬力を秘めたサウンドは圧倒されます。
無骨なデザインですが、実質重視の「通」好みのアンプです。

分解清掃、部品交換やグレードアップなど、徹底したフルメンテナンスを施した貴重な個体です。パワーインジケーターランプはLEDに交換。
外観も傷や汚れのない新品に近い状態です。
（完動の美品は中古市場にはめったに登場しない希少品です）

以下は技術情報です。

構造には独自のメカニカル・グラウンド・コンストラクションを採用しています。
これは、1つ1つの部品の振動を徹底的に押える素材と構造として、その上で コンピューターシミュレーションによって振動モードの異なる1つ1つの部品の振動を全体構造の中でキャンセルしあうようにしたもので、この単純化された振動を巨大な脚に落として大地に繋いで抑え込んでいます。
底板には厚さ3.2mm鉄板を採用。さらに、左右のサイド金具、リアパネル、ヒートシンクを一体構造化するクロスビームを採用しており、底辺とクロスビームを4個のビームで接続し、そのビームに電源トランスのコアを確実に固定しています。また、フィンの鳴きを防止するため、チムニータイプヒートシンクを採用しています。
この剛構造により、音の濁りや曇りを排除しています。

"増幅度を持った一本の針金"という アンプの理想像に迫るため、Simple & Straight思想を採用しており、必要に応じて付属回路などの全てをジャンプしてしまう1接点直結で純粋なクオリティを実現しています。

電源部には巨大リザーブ電源方式を採用。

全増幅段にプッシュプル型増幅回路を採用するとともに、最終増幅段にはNECの半導体技術を生かしたスーパーリニアリティの2SA-1227と2SC-2987をパラレルプッシュプル構成で使用しています。

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