アンティークな手提げ付小引出しの出品です。

入手経緯は不明ですが、入手後は大事に保管されていたものです。



前面の下部はつまみ（銅）付の引出し。上部のつまみ（銅）を垂直に持ち上げてはめ込み式の戸板を外すと同寸法の３段の引出しが収納、裏の丸穴に指をさし込み引（押）出すことが出来ます。つまみなど金具の数を最小限にしたシンプルな構造ですが、つまみ金具には装飾が施され上物（じょうもの）感があります。

わずかですが、木目のある表面、両側面、裏面、上・底面の変色やくもり、引出し内側の塗の一部に汚れや剥がれがあり経年がうかがえますが、全体のガタツキや反りなど全くなく堅固に作られています。引出しの出し入れはスムーズです。なお、下のつまみにゆるみがでています。

数種類の木材が使い分けられているようですが、具体的にはわかりません。

堅固な作り、装飾のある銅金具の使用、経年などから、製作時期は和洋折衷のモダンな大正時代ではなくそれより前の明治時代で、指物師（家具製造の職人）の手によるものと考えられます。



引出しの内寸は、下段は深さ３２mm、幅１２９mm、奥行１３６mm、

上３段は深さ４３ｍｍ、幅１２９ｍｍ、奥行１２１ｍｍです。

小引き出し全体は、高さ２３１ｍｍ、幅１４３ｍｍ、奥行１４３ｍｍ、

重さ1090ｇです。数値に多少の誤差はあります。



アンティークコレクションに加えていただく、実用として、小物入れ、飾り置物、など用途はいろいろと考えられます。ご購入を検討いただければ幸です。