渋いカーキーの地に金糸で不思議な魚が織り出されています。オランダ線と垂れ先も金色です。
背景には白い雪を頂いた富士山や、
松の木、
長い尾と紅い鶏冠を持つ鳳凰の様な不思議な鳥、
などが、びっしりと細かく連続して織り出されています。
柄は両面に途切れなく続いており、
丸帯を仕立て直した品物かと思われます。

このエキゾチックな柄は、光の加減ではっきり浮かび上がる事もありますが、
離れて見ると、地の織の部分は賑やかな柄にもかかわらずまるで無地の様に柄が目立ちません。
同系色が使われている事もありますが、織が非常に繊細で細かく、厚みがないためかと思います。
そのせいか、しなやかで、
全面に模様があるのにとても軽いです。

いろいろと謎めいた、不思議な面白い帯です。
粋でカッコいい着姿にもなりそうです。

全体的に経年感と保管中のたたみシワがございますが、
それ以外にはシミや汚れ、傷やほつれなどの特筆するべき難点はございません。
アンティーク帯としては綺麗な状態だと思います。

長さ約３６０センチ
帯幅約３２センチ
正絹

アンティークや、家庭での保管品にご理解をいただける方のご購入をお願いいたします。