ジミ・ヘンドリックスの使用で、そのビンテージは超高値で取引されているDallas arbiter Fuzz Face。レプリカ、リイシューの多さでその人気がうかがえます。Virtues Landerもその一角。さらにこちらはCULTの細川さんの企画により手が加えられています。
Virtues Lander CULT Limited。この赤個体は、ビンテージFuzz Faceのゲルマニウムバージョンを狙った個体とのことです。じゃあ中にゲルマニウムのトランジスターが使われているのかというと、どっこいトランジスターは全てシリコン。ゲルマニウムトランジスターの弱点である温度変化による不安定さは取り除かれています。オールシリコンでゲルマサウンドを狙ったのは温度変化による脆弱性を払拭するためだけであったか。わかりかねますが、そうではなかろうと推測されます。

音は、よく耳を凝らして聴くとやはりシリコン？？と言える音ではあります。しかし限りなくゲルマサウンドに近いです。暴れつつも落ち着いていますが、アンプをクランチさせてつなげば潰れた音も演出できます。ただ、ツマミ上部2つ（Vol, Fuzz）をフルにしても依然どこかに落ち着きを感じさせます。ですから、逆に、ゲルマニウムファズの荒々しさをその荒々しさから敬遠していた方には良機です。限りなくゲルマニウムファズサウンドでありながら扱いやすい音を出すのですから。
そしてFuzz Faceといえば、手元ボリュームをしぼったときの鈴なり音ですが、本家のようにハイが突出しつつベース音が削れた音にはどうもならなそうです。ペダルをオフにした時のアンプのクリーン音にはなります（2,3くらいまで絞ります）。また、クランチーなジャリっとザリっとした音はFuzz Face然として鳴らせます。

様々に絶妙な所を突いて製作されたことがうかがえます。


- 色: 赤
- ノブの数: 3
- 接続端子: 1/4インチジャック
- 電源端子: DCジャック


カルト / ランダー / ファズフェイス / ファズ