1999年 神奈川・福島・愛知 巡回展
「生誕100年 関根正二展」図録

─関根正二
福島県に生まれ、明治四十一年に上京し印刷会社に勤めるかたわら、大正二年ころから絵画の勉学を始めた。油彩は数か月太平洋画研究所に通いはしたがほとんど独学である。
大正四年、甲信越地方に旅行し、長野で河野通勢に出会い強い影響を受けた。同年十月、二科展に「死を思ふ日」が入選したが、このとき特別出品されていた安井曾太郎の滞欧作品を見て、色彩の重要性を認識するようになった。
大正七年の第六回二科展では「信仰の悲しみ」ほか二点に樗牛賞が与えられた。しかし、このころから健康を害し、翌年六月に二〇年と二か月の生涯を終えた。

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