カバーをしての一読のため、状態は良いかと思います。



とても読み応えのある本でした。

手放すか迷い中ですが、必要な部分を控えたため、出品します。定価で失礼します。



以下、長いですが感想です。

読むか迷っている方がいれば、ご参考に。



半分ほど読んだとき、引っかかりがなくすーっと読めていることに驚きました。



ビジネス書も小説も、ここが大事！とマーカーを引いたような強調点があることに慣れていたせいか、初めの方は「面白くない？」と思いながら読み進めていました。



半分ほど読んで、「面白いのに、なめらかだ」ということに気づき、やはり川西さんは言葉のスペシャリストなんだと、うならされました。



一流ホテルは、気にとまるようなことがない、と言いますが、それの言葉版だなと。



和牛という、有名で人気な漫才師という立場を何故手放したのだろう？と不思議に思っていたため手に取りましたが、何を「自分の価値」とするかを、常に考えている方なのだと、よくわかりました。



「自分の価値」を軸に判断したときに、もう漫才を終わりにして良い、と思ったのだなと。



和牛は何故解散したのか？何故漫才師をやめるのか？に対し、端的に書き出せるような答えの書き方はされていません。



ただ、読み終わると、川西さんの考え方がわかり、この人がこの結論を出すことに、違和感がないなと、納得できる本だと思います。



「正解」という言葉が、随所に出てきているのを、なんかちょっとやだな、と思って読んでいました。終わりの方の判断基準に対する話の中で、私のその思いについても消化される内容があり、「これって回収？」と思って、わー、と思いました。



回収する漫才とよく言われていましたが、きっと人の心の動きを推測するのが得意な方で、それが漫才に活かされていたんだな。それを勝手に我々は「回収された！」と感じていたんだな、と思いました。



色々考えるのが好きな方には、お笑いに興味がなくても、是非読んでもらいたいです。