中央大学人文科学研究所 研究叢書82
「考古資料と歴史史料」
小林 謙一 編著
定価: ￥ 3600 + 税

中央大学人文科学研究所の「考古学と歴史学」研究チームが、2015年度から2023年度まで続けてきた研究成果。本研究は、歴史学、考古学による物質文化研究と資料研究、さらには民俗学や自然科学分析に目配せをした複数回の公開研究会を開催した。本書は2部構成で、第Ⅰ部「考古資料と歴史史料」は、「考古資料」と「歴史史料」の差異と共通した部分と差異をあきらかにするべく、両分野の研究者がそれぞれの立場から互いの領域へ重なる研究を試みた。第Ⅱ部「物質文化による地域間交流の復元」は、2022年におこなった公開講演会をもとに、海外の研究者による日本列島と韓半島南部の考古学的状況に関連する論考を掲載した。

【目次】
小林謙一「序文―考古資料と歴史史料」
第Ⅰ部　考古資料と歴史史料
中澤寛将「靺鞨・渤海の葬墓制」
白根靖大「平安時代の按察使をめぐって」
西川広平「阿波国に伝来する中世・近世前期の津波碑」
小川望「玉川上水中流域における分水の敷設と利用」
清水善仁「戦後における文化財行政の地方的展開」
遠部慎「神社古建築の年代把握」
櫻井準也「考古資料からみた日本人の空間認知構造」
及川穣「近代化過程における国際的な文化財移動を素材とした資料学の展望」
小林謙一「「酒詰仲男調査・日録」を読み解く」
第Ⅱ部　物質文化による地域間交流の復元
河仁秀「隆起文土器の分布と性格」
廣瀬雄一「隆起文土器の拡散とその背景」
李亨源「韓日粘土帯土器文化流入期移住民と先住民の相互作用」
クレーマ・エンリコ・龍之介「先史人口考古学の最前」

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