コロナ禍で人と人とのコミュニケーションが希薄となった昨今、特に若い世代を中心にうつ病が増え、就職しても、すぐに辞めてしまうケースも多いという。
目に見えにくいメンタルのケアは、大企業においても大きな課題となっている。
その解として注目されているのが、自己をよく知ることで価値(内面に潜む能力)を生み出し、
ひいては対人力や社会性を高めるためのベースとなる能力、EQである。
EQ=感情能力とは、「自分と相手の感情を把握し、その場の状況に応じて適切に感情をコントロールして、思考や行動を導く能力」であり、
1989年にエール大学のピーター・サロベイ博士とニューハンプシャー大学のジョン・メイヤー博士によって発表された概念である。
ビジネスに必要な能力として、企業として取り組まれることが多いが、実際には全ての人にとって大切にすべき概念であると、著者は言う。
人生100年時代と言われる現代だからこそ、他に惑わされず、自分らしく幸福に生きていくために、
知識や技術、学力だけではない総合的な人間力として改めて必要となるEQ。
遺伝など先天的な要素によって左右されるIQと異なり、EQは、トレーニングすることにより、後天的に高めていくことが可能である。
本書は、著者が26年間で45万人以上に実践してきた実績をもとに、EQの基礎となる考え方をわかりやすく解き、
ビジネスパーソンだけでなく、老若男女、全ての人が自分の感情と向き合い、EQを高めていくための指南書である。

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