ご覧頂きありがとうございます。

こちらは、飛騨こんろ5号サイズになります。
未使用品だと思うのですが、一度使用したのかなと思うぐらい周囲（文字の書かれた部分）にうす茶色のシミが全体的にあります。このためジャンク扱いといたしました。手で持つと白い細かい粉が付着します。どなたか小さな網と固形燃料（100均にあり）を買って旅館の食事気分を味わってください^_^

画像を良くご確認の上でご検討ください。

ここから先はお時間許す方のみお読みください。

【飛騨こんろの灯り】

祖父の家には、小さな「飛騨こんろ」があった。小さなそのこんろは、長年の使用で煤けていたが、どこか温かみがあった。

冬になると、祖父はいつもそのコンロでゆっくりと魚を焼いた。じっくり焼かれる鮎やイワナ。香ばしい匂いが部屋に広がると、祖父は決まって「いい焼き加減だ」と微笑んだ。

「このこんろで焼くと、魚がうまくなるんだ」

祖父の言葉の意味が、幼いころの僕には分からなかった。ただ、寒い夜に祖父と並んでこんろを見つめる時間が、好きだった。

時は流れ、祖父が亡くなった後、実家の物置であの飛騨こんろを見つけた。煤だらけのそれを見つめながら、僕はそっと手でなでた。

試しに火をつけ魚を焼く。じんわりと広がる香ばしい香り。あの冬の夜が、まるで昨日のことのように蘇る。

「いい焼き加減だ」

思わず祖父の口癖を真似て、僕は笑った。小さなこんろの火は、今も祖父との思い出を灯している。

最後までお読みいただきありがとうございました^_^

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