モーツァルト

①ピアノ・ソナタ 第11番 イ長調 K.331(300i)《トルコ行進曲付き》、

②幻想曲 ニ短調 K.397(385g)、

③幻想曲 ハ短調 K.475、

④ピアノ・ソナタ 第8番 イ短調 K.310(300d)



ヴィルヘルム・ケンプ(ピアノ)

録音：1962年1月4-6日 ベルリン、UFA トーンスタジオ



ケンプ唯一のモーツァルトのソナタ・アルバムをオリジナル・ジャケット・デザイン、新リマスターで復刻!したものです。「ベートーヴェン弾き」として有名なケンプですが、ベートーヴェンの先輩にあたるモーツァルト作品にも素晴らしい解釈を示しました。モーツァルトの器楽作品はステレオではこの1枚だけで貴重な録音です。1曲目のピアノ・ソナタ第11番"トルコ行進曲付"では、冒頭の長大な変奏曲楽章の多彩な表情がケンプならではで、中間楽章を力強いタッチで弾いて気分を一変させ、ラストの行進曲楽章で歓喜を爆発させる「音のドラマ」に魅せられます。2曲目、3曲目の二つの幻想曲では、恐ろしい魂の深淵を響かせて、ドイツの巨匠ならではの深い精神美を味わうことができます。深夜一人で対峙するにふさわしい作品であり、演奏であると言えるでしょう。ラストは22歳のモーツァルトが母を失った直後に書いたピアノ・ソナタ第8番イ短調。悲劇的で告白的なこのソナタをケンプは、タッチの明暗、硬軟を絶妙に変化させながら陰影細やかに演じています。とくに極端に早く弾かれることの多い第3楽章を、テンポを抑えて弾いているのが実に印象的です。ここでケンプは柔らかな触感で奏でる部分を多く作り、悲嘆にくれるモーツァルトを慈父のような眼差しで見据えているように感じられます。音質面でもこれまでのコンセプト通り、オリジナル・マスターからのハイビット・ハイサンプリング(192kHz,24bit)でデジタル化した音源をCDマスターに使用。これまでの音質と比較しより高解像度で滑らかな音色を味わうことができます。また、ジャケットにはオリジナルのジャケット・デザインを採用し、解説書には新規で序文解説を掲載。



国内盤【新品未開封】　10



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