・A4サイズ
・紙は書道用の半紙です。
・墨汁を使用しています。
・フレームなどは付属しません。作品のみの発送です。
・墨を使うと紙が水分を吸い、シワができます。ご了承ください。
・裏打ちはしておりません。

☆歴史上の人物の辞世の句をオリジナルの書道作品にいたしました。書道歴15年の師範です。
☆インテリアとして、フレームに入れて壁掛けやスタンドにして飾るとお部屋が華やかなになります。
☆誕生日プレゼント、還暦祝い、退職祝い、卒業祝い、入学祝い、合格祝い、出産祝い、などお祝いやプレゼントにもいかがでしょうか。

「後の世も また後の世も めぐりあへ 染む紫の 雲の上まで」

この和歌は、源義経（1159年～1189年）の辞世の句と伝えられています。義経は、源頼朝の異母弟であり、平家討伐で華々しい戦功を挙げた武将です。しかし、その功績が頼朝の警戒を招き、最終的には追われる身となり、奥州藤原氏を頼るも裏切られ、衣川館で自害しました。

この歌の意味は、「来世でも、その次の世でも、どうかまた巡り逢いたい。紫に染まる雲の上の世界まで」というものです。「紫」は高貴さや深い愛情を表し、「雲の上」は天上や浄土を象徴するとされています。そのため、義経は現世で果たせなかった再会を、死後の世界で願っているのです。

義経の生涯を振り返ると、この歌には単なる恋愛の思いだけでなく、彼が切望していた「人との絆」や「忠誠の証」が込められているとも考えられます。義経は幼少期に鞍馬寺へ預けられ、成長後は奥州藤原氏のもとで過ごしました。その後、源平合戦で一の谷や壇ノ浦などの戦いに勝利し、源氏の天下に貢献しました。しかし、頼朝との確執により追放され、ついには頼みの藤原氏にも裏切られる運命をたどります。

彼が「巡り逢いたい」と願った相手は、恋人だけでなく、生涯を通して失った多くの人々だったのかもしれません。信じた人々との縁が断たれ、兄・頼朝からも認められなかった義経にとって、この歌は無念の叫びとも取れます。現世では叶わなかった絆の再生を、死後の世界に託したのではないでしょうか。

この和歌には、義経の悲しみや諦め、そして死後の救済を願う切実な想いが込められています。彼の波乱に満ちた生涯を象徴する、哀愁漂う一首です。