著者プロフィール

アレクサンドル・イサーエヴィチ・ソルジェニーツィンは、ソビエト連邦の小説家、劇作家、歴史家。1990年代ロシア再生の国外からの提言者である。ソビエト連邦時代の強制収容所・グラグを世界に知らせた『収容所群島』や『イワン・デニーソヴィチの一日』を発表し、1970年にノーベル文学賞を受賞。1974年にソ連を追放されるも、ソ連崩壊後の1994年に帰国した。

信仰者としての彼は、ロシアが愛国心の方向を誤った時、断固神の基準に立って幾多の人生の試練に神の信仰によって立ち向かった。彼はノーベル文学賞よりも、宗教界のノーベル賞とされるテンプルトン賞が嬉しかったという。また国外追放後にソ連市民権が回復すると彼は喜んでロシアに帰還した。『ウィキペディア（Wikipedia）』



作品について

第一次世界大戦中の東プロイセンでのタンネンベルクの戦いにおけるロシア帝国軍の敗北を描いた歴史小説です。

物語は、ロシア第2軍の司令官アレクサンドル・サムソノフ将軍の指揮下で東プロイセンに侵攻するロシア軍の様子を中心に展開します。主人公のヴォロティンツェフ大佐は、大本営から第2軍に派遣された参謀将校であり、前線の状況を把握し報告する任務を負っています。彼は戦場での混乱や通信の不備、そして準備不足の軍隊の現実に直面し、戦況の悪化を食い止めようと奮闘します。しかし、タンネンベルクの戦いでロシア軍は壊滅的な敗北を喫し、サムソノフ将軍は自ら命を絶つこととなります。

物語は単なる戦争小説の枠を超え、ロシア革命前夜の社会的・政治的背景を深く掘り下げた作品となっています。



日本語訳は江川卓氏によって行われ、1972年に新潮社から上下巻で出版されました。この作品は、戦争の悲劇だけでなく、当時のロシア社会の問題点や政治的陰謀を鋭く描き出しており、歴史と文学が融合した傑作として評価されています。（ChatGPT）





新潮社・昭和４７年（１９７２年）８月初版発行のソルジェニツィン　「一九一四年八月」上下・江川卓訳・帯付きです。装幀は香月泰男ですぅ。経年のヤケが少しありますが、シミや書き込み、蔵書印などはありません。希少な帯付き初版本です。

５２年前の古書であることをご理解の上、購入の検討をお願いいたします。