歴史と戦の物語を描いた小説。

- タイトル: 戦をせんとや生まれけむ
- 著者: 若木未生
- 出版社: 祥伝社
- 定価: 1600円＋税
- ISBN: 9784396636203


帯より

戦をせんしや
まれ付と
Mio Wakagi
若木未生
鎌倉一の洞察力に優れた武士、
梶原景時
が見つめた、
峻烈の人
頼朝
戦の申し子
義経
乱世の光と影、そして生と死。
なぜ兄は弟を拒絶したのか？
武者たちの世が
拓かれた時一
らん
絢爛たる
源平合戦！
祥伝社 定価1,760円（10％税込）


ISBN978-4-396-63620-3
C0093 ·1600E
9784396636203
定価：本体1,600円+税
祥伝社
1920093016001
天は晴れ、灘の匂いが濃かった。しかし濃密な潮風をもってしても拭い省せる
くろうろし
異臭が、浜に置かれた黒務の機からは
ただよ
溢れ漂っていた。
義経の首級は美酒に浸され、櫃に封じこめられているのだった。
（ぶさまではないか。みじめではないか）
景時の胸にこみあげるものは、不思議な怒りであった。
（あれほどの天はの才を…・・・）
景時は、くやしかった。
なぜ、九郎義経は、死ななければならなかったのか。（本文より）
これまで義経を説言した悪役とされてきた景時に光を当て、頼朝と義経の新たな姿を描く歴史小説、ここに誕生。