●CD『サティ～きみがほしい』

フィリップ・アントルモン (ピアニスト)

サティ:きみがほしい(期間生産限定盤)



●【CDの中古盤状況など】

CDディスク盤面にスレやキズ、かび白汚れもなく、盤質良好Aランクです。プラケースにキズやワレもなくきれいです。帯(美品)がついています。

ジャケット兼ライナーノーツ日本語解説書12ページ【ブックレット】が付属しますが、こちらも折れ目ややぶれ個所もなく誌面文面もきれいですが、▼うら表紙のケースツメに当たる付近に薄っすらよくみるとわかる程度にスレとポチしみ１箇所あります。写真15&16枚目参照ください。



●【作品紹介】



■20世紀フランスのピアニスト、アントルモンが1970年に録音したサティ作品によるアルバムだが、1980年前後からのブームの一翼を担った名盤である。タイトル・ピースである《きみがほしい》などの比較的平易な曲から入り、後半、次第にサティ独特の密やかな冥想世界を辿ってゆく、という構成は、サティの世界を俯瞰するにうってつけの内容で、サティ・アルバムの定番という評価を得ているのも頷ける。



●【リスナー批評】

サティのエレガンスがきわだっている！

むしろ、後半になるにつれて加速するのでは。

タイトル曲の Je te veux が一曲目ですが、控えめで品のいいワルツに仕上げる感性と腕はさすがだと思います。そして、後半になるにつれ現代音楽的な曲を品良く紡いでいき味わい深いアルバムに仕上がっていると思います。



●サティの思索的世界への誘う作品集！



サティのピアノ曲。誰しもが様々な場で耳にしているのだが、そのイメージを語ることはたやすくない。



受ける印象のひとつは、時間の交錯である。ドビュッシー芸術にも通ずる

”光りと水のきらめきにも似た、陽光差し込む早朝と沈思にふける深夜。

これが時間の経過とともにあるのではなく、曲によって交錯する。ゆえに時間の観念に戸惑い、今がいつか「迷子」になるような錯覚がある。



もう一つは弱音と高音の綾なす不思議な交錯である（逆に言えば強音と低音の抑制と言っていいかも知れない）。玲瓏とした独特の音楽美が表現される。



とても心地よく、耳を澄ませば思索的な世界に引き込まれる。アントルモンの演奏は深く美しく、一瞬吹き上げるパッションもある。思索的な世界にリスナーを寄せる名手である。