重要無形文化財技術保存協会員 小河正義作　“古代越後上布”　でございます。

越後上布といえば元来、縦横共に手紡ぎの苧麻（麻糸）を用い、その手紡ぎの苧麻の弱さゆえに地機…織り手の腰に糸をかけその加減で織る…で織り上げたものです。

しかし、その技術を持つものも高齢のため激減。
それではいけないと考えられたのが“古代越後上布”です。

経糸と緯の絣糸がラミー糸（機械で撚られたもので手紡ぎより強い）で、緯の地糸に手績み糸を使い、高機で織られたものです。

できた反物を越後の雪で晒すという重要な工程は変わりありません。

そのために人手不足を補いつつも元来の越後上布と変わらぬ着心地を追求したものがこの“古代越後上布”でございます。

特にこのお品は長年、重要無形文化財“越後上布”の制作に携わってきた小河正義さんの作品でございます。
いかに越後上布を後世に残していくかという気概に満ちた素晴らしい作品であると私は思っております(^^)

拡大写真を見ていただければわかりますように一見黒と思われるお色は藍色を何度も何度も重ねて染め上げたものでございます。
もちろん、この藍染も手作業で糸をくくり、長い間かけて染め上げたものでございます。

黒ではない奥深い藍のお色がお着物をより美しいものに見せております。

呉服屋さんで巡り合い、そんなお話も聞き購入にあたったわけですがもう一着すでに愛用している越後上布を持っていたことやその後のコロナ禍でお着物を着る機会がほぼなくなり、袖を通すことなくおいてあったものです。

その後、家庭の事情で着る機会がなくなり他のお着物も、ぼちぼち出品させていただいています。

出品するまでは自分のために出品してからは新たにお召しになってくださる方のために大切に保管しているお品です。

身丈 167.0cm　　(肩から)
肩巾　　32.0cm
袖幅　　33.0cm
裄丈　　65.0cm
袖丈　　49.0cm
前巾　　23.5cm
後巾　　30.0cm

どうぞよろしくお願いいたしますm(__)m