Amazonにて某社より中古本を購入しました。(1,255円)

説明は、《角折れあり》の表記だけでしたが、角折れ他、写真の通り、おびただしい線引き書き込みがありました（泣）

購入時からこの状態でした。大変申し訳ありません。

貴重な本だけにほんとうにもったいないです。

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『仏教のコスモロジーを探して 深くて新しい仏教のいま』は、作家・田口ランディが仏教の可能性を探るべく、多様な思想家や僧侶と対話を重ねた一冊である。本書は、東日本大震災後の日本社会において「仏教とは何か」「ブッダなら何と言うか」という問いを持ち、各対談を通して仏教の持つ現代的意義を探る。



✨️各章の概要とテーマ

第1章では、セラピストの吉福伸逸と意識の変容と癒しについて語る。吉福は、大乗仏教の誕生によって「救い」の概念が変質した可能性を指摘し、田口は仏教を自己変容の道として捉える。



第2章では、曹洞宗の村上光照と、禅の実践と仏教の解脱について対話する。インド思想における「梵我一体」との違いを明らかにし、仏教の目的が宇宙との合一ではなく、輪廻からの解放であることを強調する。



第3章では、本多弘之と親鸞の「絶対他力」について議論する。救済は自己の努力によるものではなく、外から与えられるという親鸞の思想を、現代社会の価値観と対比しながら考察する。



第4章では、蓑輪顕量と初期仏教の瞑想の意義について語る。仏教は単なる哲学ではなく、実践を通じて心を鍛える道であることを示し、ヴィパッサナー瞑想の科学的側面にも触れる。



第5章では、佐藤剛裕と密教の修行と慈悲の実践について議論し、煩悩と向き合う密教の視点から、慈悲が社会問題の解決にどう活かせるかを探る。



第6章では、久保田尭隆と法華経の「絶対肯定」の思想について話し、一切衆生が成仏できるという救済観が、現代社会の閉塞感や自己否定を乗り越える力を持つことを論じる。



第7章では、立川武蔵と宗教の本質について語る。仏教だけでなく、シャーマニズムや憑依現象を通じて、宗教が持つ根源的なエネルギーや救済のメカニズムを探求する。



本書を通じて、仏教は個人の意識変容、実践を通じた心の鍛錬、救済のあり方、社会への応用、宗教の根源的エネルギーなど、多面的な可能性を持つことが明らかにされる。