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ダークゾーン

「主人公は気がつくとダークゾーンの中に居た」という場面から始まり、最初から異世界でバトルに参加するという怒涛の展開です。主人公・塚田はダークゾーンという殺戮ゲームに赤組の大将として投入されます。このゲームは赤青2チームで戦い敵方の大将を殺せば勝ちという将棋タイプの戦いなのですが、舞台では何故か軍艦島、兵隊には力持ちや、飛べる奴、火や毒を吐く奴、触るだけで相手を殺す奴、テレパシーが使える奴と、それぞれ個性を持った兵隊（駒）がいて、7番勝負を繰り広げるのです。

この仮想戦場と並行して主人公たちの現実社会での関係が紹介され、塚田と青軍の王将である奥本は、将棋においてライバルという関係にあり、もう少し手プロ棋士になる実力を持っています。

　仮想ゲームと現実社会の2つのパートの物語が交互に語られる中で、彼らが戦いを強要される理由はなぜなのか、主人公が現実世界でどんな罪を犯したのか、という疑問が少しずつ明らかになってきます。



ミステリークロック

防犯コンサルタントの榎本径と美人だけれど推理にちょっと難がある弁護士の青砥純子がコンビを組んで密室の謎に挑む「防犯探偵・榎本シリーズ」の4作目です。

「ゆるやかな自殺」

舞台は暴力団事務所でほかの組の殴り込みに備えて要塞化されたマンションの一室。超強固で厳重なカギに守られた個室の中で、口からピストルを撃って自殺している組員の死体が発見されます。この鍵を開けるために呼びだされた榎本は、外部からの侵入は不可能な密室内での死体発見者の一人として事件に巻き込まれます。

「ミステリークロック」

人里離れた山荘の晩餐会で作家関係の招待客たちが集う晩に、ホストで人気ミステリー作家・森怜子が書斎で死体となって発見されます。死因はコーヒーに混入された毒をあおったものでした。他殺か自殺か？時計だらけの奇妙な屋敷ですが、この時計が犯人のアリバイ作りの鍵になります。　この話は時間トリックが複雑すぎて、図解、図表付きです。