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アンダー・ユア・ベッド

三井直人は誰からも認められず、世間から忘れられた存在だと自認しています。今は平塚で観賞魚を売る商売を細々とやっています。彼が平塚で商売を始めた理由は、学生時代に一度だけ喫茶店でお茶を飲み話をした女性・千尋が結婚して平塚に住んでいたからです。。しかし9年ぶりに見つけると美しかった千尋は老け込んで若いころの彼女の影も形もありませんでした。三井は彼女の変貌ぶりの原因を知りたくて、望遠レンズで彼女の家を覗き、合い鍵を作って盗聴器をセットし、時々忍び込んでベッドやソファーの上で隠れているのです。こそして千尋が激しいＤＶを受けていたことを知るのです。

　そんな日々が２年ほど過ぎ、千尋はとうとう辛抱しかねて家出を決意します。これに激怒した夫は彼女を連れ戻し、半殺しの目に合わせます。盗聴されていることを感づいていた千尋は「助けて、夫を殺して」と訴えます。それを聞いた三井はスタンガンを握りしめ、家に向かいます。そしてこの後に訪れるカタストロフィー。人身売買される娼婦たちに生きるとは何かを語らせた「女奴隷は夢を見ない　に匹敵する名著です。



殺人鬼を飼う女

京子は３０歳にしてビストロを経営する美しきギャルソン。成功者と思われる京子ですが、実は幼いころ義父から性的虐待を受け、母親からも虐待を受けており、彼女は自分の精神を護るために多くの人格を生み出していました。レズビアンでサディストのナオミや、淫乱で奔放やユカリ、被虐担当のシノブなどです。しかし京子の周りでは、昔の恋人をはじめ何人もが謎の死をとげていて、彼らを殺したのは京子自身も知らない、もう１人の人格がいることを感じているのでした。そして京子に愛する男が現れます。彼を欲っしながらもまた殺してしまうことを恐れて苦しむ京子。それを知ってか彼女の内の邪悪な殺人鬼が蠢き出すのでした。

結局はハッピーエンド止まり、その結末には大いに不満です。何も解決しないまま何となく話が終わってしまうので、投げっぱなし感満点。そもそも大石圭作品にしては、エロ度数も変態度数も猟奇度数も低くて物足りない作品です