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恩田の短編集を２冊まとめて提供します。学園モノ、ノスタルジック、ミステリ、ホラー、不条理モノと恩田の作品のジャンルを網羅しています。



歩道橋シネマ

線路脇の家

電車の車窓から見える風景に、ある絵画に描かれている洋館とよく似た洋館があります。その家の窓にはいつも三人の人間の姿があります。3人は何故いつも同じ部屋に集まっているのか？

悪い春

『EPITAPH東京』のスピンオフです。

日本では平和サポートボランティアと呼ばれて徴兵制が復活しています。それに関する噂がオムニバス形式で描かれ、恐るべき実態が少しずる露見していきます。

麦の海に浮かぶ檻

タマラという新入生はどうやら特殊な一族の末裔で、大きな秘密が隠されています。彼女を好きになった鼎は2人で学園を脱走しようと企てますが、タマラの体質のために悲劇が訪れます。

柊と太陽

日本の現代のクリスマスバカ騒ぎをディスっています。



私の家では何も起こらない

舞台は丘の上にある古い一軒家。周囲からは幽霊屋敷と言われているこの家を訪れる人々と、住民である幽霊たちの物語。



「私の家では何も起こらない」

幽霊屋敷に住んでいる作家を客人が訪れます。客は家の雰囲気に段々様子がおかしくなってい家を去る。幽霊たちと共存している家主は「悲惨なことも狂気も生者たちのもの。死者たちは過去に生きひっそりと佇むだけ。だから私の家では決して何も起こらない」と語ります。

「私は風の音に耳を澄ます」

屋敷に目と足が不自由な主人と、その主人のために料理を準備する女料理人が住んでいます。貯蔵庫にはたくさんのジャムやピクルスなどの保存食。そして町では子供が次々に行方不明に。

「あたしたちは互いの影を踏む」

キッチンで殺し合った姉妹の話。生前２人は違う幽霊を見てお互いを切りつけ合うが戦闘力は互角。幼い頃した影踏みのように２人の勝負はつかず2人とも、、、

「俺と彼らと彼女たち」

館の修繕を頼まれた大工の親子は幽霊が見えていて、彼らの協力させて家の修理をする。大工をだまそうとする不動産屋も幽霊たちと懲らしめるコメディータッチ。