子どもの頃に憧れていた「お嬢様」は、襟付きのお洋服にお花のブローチを付けていました。高台のお家に住んで、時々白い犬とお散歩したりして。

そんな甘やかな頃に連れ戻してくれるようなお人形です。

金髪に青い目ですから「アメリカ人」かなとは思いますけれど、ふっくらほっぺにおぺちゃなお鼻は日本の女の子顔でもあって、そこに親しみを覚えるのです。
安定の太い足も当時の日本人のものですね。

このお人形、ポーズ人形とも「足太人形」と呼ばれます。

一般に足太人形はポーズ人形よりよい作りで数も少なく、こちらは繊細なディテールや丁寧なお顔の表現などから、たぶん三越とか大丸とかいったデパートの特選人形だろうと思われます。箱が残っていたら分かったのですが。

お洋服は絹でできていて、襟の中央には別珍(ビロード？）みたいな布花がついています。色あせてしまいましたが、朱がかった赤で、髪のリボンや靴のアクセントなどと調和する色あいだったのだろうと思われます。

ほっそりした指も５本きれいに開いて仕上がっています。

ドレスの前身頃裾に傷みがあります。
洋服を新しく縫おう過渡も思ったのですが、当時物は貴重ですので、このままお送りします。
もし痛みが気になる時は、肩からアンティークレースなどをそっとかけてあげてください。

身長　約　43cm　(台を含まず）
12号の市松人形さんとほぼ同じ背丈です。


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