プロコフィエフ

① ヴァイオリン協奏曲 第1番 ニ長調 作品19

②ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ヘ短調 作品80

③ヴァイオリン・ソナタ 第2番 ニ長調 作品94a



ヨゼフ・シゲティ（ヴァイオリン）

ヘルベルト・メンゲス（指揮）、ロンドン交響楽団 ①

アルトゥーム・バルサム（ピアノ）②③

録音：1960年6月①、1959年12月②③



シゲティの名演奏といえば、まずバッハの無伴奏、それとこのプロコフィエフの協奏曲＆ソナタが挙げられます。プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第１番は、従来の協奏曲の急緩急のスタイルを裏返しにしたような反骨と、夢幻的な色彩感のコントラストの面白さがあります。巧みに織り込まれる不協和音ですら、この作品のスパイスとしてうまく味付けされています。この曲の積極的な紹介者として、プロコフィエフからお墨付きまで貰ったシゲティは、コンサートのソリストとしては、もはや引退に近い時期に差し掛かっており、決して滑らかな演奏ではありません。技術的な滑らかさを名演奏の条件にするのであれば、この演奏は悪しき演奏の代表格としてやり玉に挙げられると思います。しかし、この滑らかでないがゆえに、普段であれば素通りするであろうフレーズが耳に引っ掛かり、そこから語りうるものを考えさせてくれます。技術の衰えを押し切るだけの気迫で勝負しているため、妖しげな雰囲気を一喝するような苛烈な演奏が実現したと言えそうです。ヴァイオリン・ソナタの2曲については、クレーメル&アルゲリッチの演奏とは天と地ほど異なりますが、どちらも名演奏として評価できるのが、芸術の面白さです。



シゲティの演奏は、この夢幻的な音世界に楯突くようなスタイルで演奏される。それは、加齢による腕の衰えで、鋸をぎこちなく引くような演奏になったということではなく、 昔からそういう解釈をしていた。シゲティのヴァイオリンを聴いた後で他の演奏を聴くと、YAMAHAシンセのバイオリンの音に聞こえてしまうほど。魂を弓で削り出す音が、はっきりと確実に聴こえてしまうのも、これまたシゲティのワザです!



国内盤【24bit希少盤】、帯無し、盤面傷無し 34



＊まとめ買い値引き致します(要事前コメント)

2枚購入→150円引き、3枚購入→300円引き

4枚購入→450円引き、10点以上は全品150円引き