角川書店　女性作家シリーズ17 「安西篤子・山本道子・岩橋邦枝・木崎さと子」平成10年7月25日初版です。

表紙に日焼けがありますが中はきれいです。

以下、掲載作品。

■安西篤子
・張少子の話(直木賞)
・累卵
・黒鳥

■山本道子
・ベティさんの庭(芥川賞)
・喪服の子
・詩篇

■岩橋邦枝
・干拓地の春
・伴侶
・浮橋

■木崎さと子
・青桐(芥川賞)
・梅花鹿

以下、個人的な感想です。

★★★★☆
安西篤子(直木賞作家)、山本道子(芥川賞作家)、木崎さと子(芥川賞作家)、岩橋邦枝の短編が文学賞受賞作を含めて各２から３編収録されている。

不倫や死にまつわる話が多く、総じて辛気臭い作品ばかり。山本道子の私小説風の作品は、中でもどんよりと重い。

粛清から逃れている中国王族の少年の運命「張少子の話」、オーストラリアに渡った戦争花嫁二十年後の孤独と郷愁「ベティさんの庭」、余命いくばくもない敬愛する叔母との生活「青桐」が受賞作。

「青桐」の美しい残酷さが好み。「張少子の話」は本書でしか読めないのかな。【芥川賞】【直木賞】

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