時代小説の名手10人の、短篇集ばかりを文庫本で集めました。

【剣客商売】（7篇）
- 池波正太郎
- 新潮文庫 1998.3.15
江戸の風景・食べ物の丁寧な描写が、人物の魅力を際立たせる著者の魅力が発揮されたシリーズ第1作。

【江戸の海】（10篇）
- 白石一郎
- 文春文庫 1996.5.10
『海狼伝』で直木賞を受賞した白石一郎、やはり海を題材にした話が抜群。

【長門守の陰謀】（5篇）
- 藤沢周平
- 文春文庫 2004.9.25
市井もの、武家ものとバラエティーに富むが、今作でも人と人の切ない関係を、気持ち良く読ませる。

【町奉行日記】（10篇）
- 山本周五郎
- 新潮文庫 1993.2.25
いつものように武士の矜持を描く一方で、芯の強い女性をこんなに魅力的に描いていたんだ。流石です。
表題作は市川崑監督の映画「どら平太」の原作。

【真説宮本武蔵】（6篇）
- 司馬遼太郎
- 講談社文庫 1992.2.25
宮本武蔵の他にも剣豪5人に焦点を当てた短篇集。吉岡道場や千葉周作らが登場。

【柳生刺客状】（5篇）
- 隆慶一郎
- 講談社文庫 1997.11.28
代表作「影武者徳川家康」の外伝的な作品で、柳生宗矩の視点で描かれる。「張りの吉原」も艶っぽく、楽しく読ませる。

【奥羽の二人】（10篇）
- 松本清張
- 講談社文庫 1994.8.31
当たり前だが清張は時代小説も上手い。表題作では蒲生氏郷と伊達政宗。他に福島正則、最上義光らの末路をしっかりした人間観で描く。

【長城のかげ】（5篇）
- 宮城谷昌光
- 文春文庫 2004.8.5
宮城谷昌光なので、描かれる歴史上の人物は、漢王朝の始祖・劉邦の周囲にいた5人。

【利休啾々】（6篇）
- 澤田ふじ子
- 2003.10.15
とにかく作品数が多い作家、未読の人はこの短篇集あたりから入ってみるのもいいかも…。

【謎の古代女性たち】（8篇）
- 黒岩重吾
- 1994.2.10
古代日本の人物を得意とする作家。卑弥呼から推古天皇に至る歴史と神話の間に生きる女性たちの実像を描いています。

【状態】
ひどい破れや汚れ、シミ、ヤケはないが、古本です。

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