オレンジ色は太陽の明るさと温かさ
1日や２日の仕事ではない
小さな子安貝を
縫い付ける穴を開けるにも
細心の注意と時間がかかる
下地の布を徹底的に
オレンジ色糸の刺繍で
覆い隠すと
もはや厚手の丈夫な布になる
長持ちしそうで
仕上がった時点ですでに愛着が湧く
寒暖の差の激しい
砂漠の旅人の懐を温める
お手製の懐中袋
ミラーがお星様」のように光り
なんとも
煌びやかで、美しい。

インド大陸北西部はカラッとした砂漠地帯。
「月の砂漠」がアフリカなら
こちらは、「星の砂漠」。

砂漠の男達の出立ちは、カッコ良すぎる。
特に、一日の大半を家畜を追う「ラバリ族」の男は渋い。
褐色の肌色、
ロンギーとケリアー(ギャザー仕立てのブラウス)の白
ターバンの赤
大きな口髭が、黒、グレー、白
皆同じ衣装を纏っているのに
各々の存在感は集団に埋没しない。
某写真家曰く
『煙草の煙を燻らしているだけで絵になる男たち』
　
女達もまた美しい。
刺繍を刺す指さきは「美」を具現する
代々、マハラジャに献上する為に腕を磨いてきた刺繍の技
そして、結婚の際には、
その技が、持参金。
幼い頃から針仕事に精を出す訳だ。

ラバリ族の女達の刺繍の構成要素は
三角、マル、四角。
「シンプル」を豪華に昇華させる技。

まずわ
写真画像を是非堪能してくださいませ。
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