シューマン　2枚組

disc 1

①交響曲第１番変ロ長調 op.38『春』

②交響曲第４番ニ短調 op.120

③序曲、スケルツォとフィナーレ op.52

disc 2

④交響曲第２番ハ長調 op.61

⑤交響曲第３番変ホ長調 op.97『ライン』



指揮：ヴォルフガング・サヴァリッシュ

ドレスデン国立管弦楽団

（シュターツカペレ・ドレスデン）

録音:1972年



サヴァリッシュの数多くのディスクの中で最高の名演であるだけでなく、シューマンの交響曲全集の中でも1.2を争う名演です。この演奏が世に出るまでは、シューマンの交響曲全集で有名なのはクレンペラー盤かコンヴィッチュニー盤くらいしかなく、このサヴァリッシュ盤がクラシック・ファンに与えた衝撃は大きく、シューマンの交響曲の再評価が一気に進んだほどです。この演奏を聴けば、誰もがシューマンの交響曲好きになると思います。



テンポの動かし方も自然だし、オケはそれにもう「これは自分達の曲だ！」とばかりに乗りまくっている。なのに、粗さもゼロ。全力で弓を使って引き切っているのに、アンサンブルは美しく揃い、音色も最高、管弦が融合し切っている。奇跡の演奏。退屈さなんて微塵も感じさせないし、シューマンのオーケストレーション云々なんてこの録音からは全く気にならない、唯一の演奏である。速めのテンポが本当にハマっていて、自然にスッキリと聴かせてくれるが味わいは深い、というのが褒め言葉なのだ。木管も金管もいい音色だなぁ、弦ももちろん！



生真面目な学者風指揮者というサヴァリッシュのイメージを覆す。アレグロ楽章では速めのテンポがとられ、ティンパニーや金管楽器のアクセントがはっきりと打ち込まれる快適な演奏。緩徐楽章も良く歌いながらもたれることなく、ニュアンスの豊富な演奏だ。シューマン独特のオーケストレーションと弦を重ね塗りする独特の音色を管と弦の絶妙な音量バランス調整により、美しく再現しているのも素晴らしい。革張りのティンパニーの古雅な響き、木管、弦楽合奏の最上級の美しさはたとえようもなく、ドイツロマン派交響曲の理想的演奏である。



輸入盤　15

盤面disc2に微すれありますが再生問題無し

プラケースすれあり



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