2000年　224P

今から100年ほど前、日本の茶陶がドイツに紹介された時、その多彩な釉薬の味 わいが大きな驚きを与えたようです。それがもとになって化学的研究が始まりました。 ユーゲントシュティール(ドイツのアール・ヌーヴォー)の時代には、画家や彫刻家、デザ イナーと陶工との共同作業や、またバウハウスにおいては機能的・幾何学的な美意 識がドイツの陶芸にもたらされました。1930年代には個人作家も誕生して新しいやき ものを作り出し、戦後、東西の作家たちはそれぞれ異なった状況下に、さまざまな 創作的試みを続けました。とりわけ70年代以降には多種・多様なテーマとコンセプト を生み出すこととなり、今日を迎えています。

この展覧会はこうしたドイツ陶芸の自由で清新の気あふれる姿を、約70作家、約 190点の作品でご紹介し、90年の東西ドイツ統合後初めて、過去100年の歩みの
全体像を示そうとするものです。日本の陶芸界、工芸界にとっても、何ものにもとらわれないその自由な歩みは、大きな刺激になると信じてやみません。

最後になりましたが、この展覧会の開催にあたり、貴重な作品を御出品くださった
美術館、所蔵家の方々をはじめ、多大なご協力を賜りました日独の関係者の皆様
にたいして、心より感謝の意を表します。

中古品ですので傷・黄ばみ・破れ・折れ等経年の汚れはあります。表紙小傷。ページ小黄ばみ。
もちろん読む分には問題ありません。42901新

なお細部に至るまではチェックしきれない場合がありますので、書き込み・線引き・記名・蔵書印・値札等ある場合があります。ご理解の上、ご購入下さい。