●大滝詠一 - A Long Vacation(ロング・バケイション) （1981、Niagara、LP, Album, Japan）



状態(ゴールドマインスタンダード基準)

◯帯：VG

◯歌詞カード：G+

◯内紙袋：-

◯ジャケット：G+

◯盤質：VG





(ジャパニーズ・シティ・ポップ/ シンコー・ミュージック・エンタテイメント より)



初めて聴いた高1の夏、歌の主人公のスマートさとナイーヴさに僕は強く惹かれた。

素直に「格好いい大人だな」と思った。

つまり、このアルバムの主人公は“大滝詠一”ではない。

松本陸の描く“青春群像”を稀代のクルーナー・ヴォイスに託した“匿名性”こそが、多くの人に受け入れられた最大の要因だろう。

自身のポップ道をマニアックに追求し過ぎた故、終始箱庭的だった第１期ナイアガラを経て、初めて本気で意識した“大衆性”。

そんな大滝の気迫と意地がある。

スペクター風エコー・サウンド、アルドン調メロディ、隠し味っぼく使われたユーモア・センスetc

••作りは重屈かつ重厚だが、聴き心地はいたって爽やか。

まさに憎らしい位の＂匠の技”だ。

全体を覆う物憂げなロマンチシズムに身を委ねている瞬間が一番心地よいのは言うまでもないが、あえて１ 曲挙げれば⑥。

はっぴいえんど時代の仲間も交えたバンド・サウンドのエヴァーグリーンな輝きは、青春時代の甘酸っぱい記憶を、今でもそっと剌激する



A1　君は天然色

A2　Velvet Motel

A3　カナリア諸島にて

A4　Pap-Pi-Doo-Bi-Doo-Ba物語（ストーリー）

A5　我が心のピンボール

B1　雨のウェンズデイ

B2　スピーチ・バルーン

B3　恋するカレン

B4　FUN×4

B5　さらばシベリア鉄道