シューベルトの交響曲第9番を収録したCD、クラウディオ・アバド指揮のヨーロッパ室内管弦楽団による演奏。

- タイトル: シューベルト: 交響曲第9番 D944 (グレート)
- アーティスト: クラウディオ・アバド
- オーケストラ: ヨーロッパ室内管弦楽団
- レーベル: ドイツ・グラモフォン
- 形式: CD
- 収録曲: ロザムンデ: 序曲 (Die Zauberharfe)

CD良好です。このグレイトを語る時に良く耳にする天国的な長さ、この曲の特徴を良く掴んでる名言ですが、私は更にこの決まり文句の後に、このアバドとヨーロッパ室内管弦楽団の演奏には天国的な美しさと言う言葉を着けたく思います。そしてシューベルトの自筆譜に極めて奥の深い演奏とも付け加えたいですね、何故？アバドが編成の少ないヨーロッパ室内管弦楽団とシューベルトの交響曲全集を完成させたか？聴いて見て分かりました。シューベルトの儚くも短い人生の中で書かれた交響曲は、ある意味、悲しみと死の狭間に束の間に夢見る様な彼のロマンティックな心情を描き出している、独自の世界観があると、大オーケストラで奏でるよりもアバドはシューベルトの譜面から透明感のある切実な表現を成し遂げたと思えます。ジックリ聴くと涙も自然と溢れてしまう素晴らしい交響曲集から、彼の最後の交響曲のグレイトと管弦楽からロザムンデの序曲をこのディスクで聴く事が出来ます。シューベルトの交響曲は考えてる以上に深淵な世界だと知った演奏でした。自信を持って推薦致します。