パリと七つの美術館 : カラー版
星野 知子
定価: ￥ 950+税

パリといえば、“芸術の都”。 世界的名品を収蔵するルーヴルをはじめ大小さまざまな美術館が存在し、そこかしこに芸術と文化を感じさせる建築物、モニュメントがあふれ、さながら街全体が巨大な美術館のようだ。 本書では、その中から七つの、個性的な美術館をとりあげていく。 クリュニー、ドラクロワにはじまり、モロー、マルモッタン、ブールデル、そしてピカソ、ダリにいたる美の散策は、パリの東西南北に及び、この街の持つ、えも言われぬ魅力を存分に味わわせてくれる。

１．ドラクロワ美術館
２．ピカソ美術館
たいていの画家が自分の作風をつくったら、その延長線にいるのに対し、ピカソは20数年の間に「青の時代」「薔薇色の時代」「キュビスム」「新古典主義」「シュルレアリスム」と目まぐるしいほどに変貌している。カメレオンと呼ばれるのも無理はない。‥…。
各時代ごとに部屋が分かれている２階だが、真ん中のひと部屋はピカソの絵ではなく他の画家の絵が展示してある。ピカソが持っていたコレクションだ。/ピカソが師と尊敬していたセザンヌ。お互いに対抗意識を持っていたマティス、友情で結ばれ、ともにキュビスムを確立させたブラック。それにルソーやルノワールの絵も。ピカソが愛着を持って身近に置いていた絵ばかりだ。
/…、ピカソと女性をめぐるあれこれはさぞ凄まじかっただろう、と想像できる。実際大変だった。いやはや並の男じゃつぶれてしまうだろう。ところがピカソは女性たちをアイデアの源泉とし、画家としてより巨人になっていく。ピカソはすべての女性を愛し苦しめ(たぶん自分も苦しんだのだろうが)、その愛憎を絵の中にたっぷり溶かし込んでいる。
３．エスパス・モンマルトル
　　＝サルヴァドール・ダリ
４．ブールデル美術館
５．クリュニー美術館
６．マルモッタン美術館
白く女性的な曲線を生かしたマルモッタン美術館は、もともとは19世紀の貴族の邸宅だ。エレガントな入口を入ると、ふたりの男性の胸像が出迎えてくれる。この館の持ち主だったジュール・マルモッタンと、息子のポール・マルモッタンだ。
この美術館はポールの死後、ふたりの収集した絵画、彫刻、家具などのコレクションを展示していた。今「モネ美術館」の愛称で呼ばれているのは、モネの息子やゆかり……
７．モロー美術館

美品