鮮やかな緋色の江戸縮緬のお着物を纏った

古いお人形です。

大きさは25㎝程で、当時の女性が小袖に入れて大事にしていたものでしょうか…



三折れ人形は当時から高価で

もしかしたら、誰かからの贈り物かのように

襦袢の下に「川嶋清七ヨリ」と和紙に手書きの文字が。

胡粉の塗りがしっかりとしていて　

江戸期の雛人形を思わせる独特の面差しです



三折れの精巧な作りの脚は

残念な事に右足が外れたままです。

その足指を見ると、文化・文政期に下唇を緑色にする化粧（笹色紅）が流行し、紅を何度も塗り重ねると玉虫色に光るという性質を利用した笹色が施してあるのです。

左側の髪の毛は無くなっていましたので

簡易な毛束を継ぎ足しています。

接着はしていません。



古色ゆかしいお人形です。

大切にして下さる方に

どうぞ宜しくお願いいたします。



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