メキシコにすごい才能がいた！小説家星野智幸

南米の新星女性作家グアダルーペ・ネッテルが描く人間とその人間の身近にいるペットを題材にしたちょっと不思議な小説です。　

・「赤い魚の夫婦」
真っ赤な鑑賞魚ベタを飼うはじめての出産を待つパリの夫婦
・「ゴミ箱の中の戦争」
メキシコシティの閑静な住宅に住む叔母に預けられた少年とゴキブリ
・「牝猫」
飼い猫と同時期に妊娠した女子学生
・「菌類」
不倫関係の2人のバイオリニストと菌類
・「北京の蛇」　
パリ在住の中国生まれの劇作家と蛇

の5編の短篇を収録しています。
すべての人物のドラマの日常に潜り込む生き物たちの生態がそれぞれの日々の心の機微に入り込み彩る。こんなにも繊細でさで理性や顕在意識の奥を救う心の揺れを描いた作品はなかなかないのではないだろうか。

メキシコシティ、パリ、コペンハーゲンが舞台。
夫婦、親になること、社会格差、妊娠、浮気などさまざまな人間の問題をあぶりだす。

第3回リベラ・デル・ドゥエロ国際短編小説賞受賞。

川上弘美、角田光代、小川洋子さんなどをお好きな方にお譲りします。メキシコの女性作家の小説は大変刺激的なものかと思われます。2021年9月に購入。表紙の上部に保管時についた折れ線があります。気にならない方にご検討いただければと思います。6から8枚目をご確認ください。

赤い魚の夫婦
グアダルーペ・ネッテル 他1名
出版社‎現代書館
発売日‎2021/8/20
言語‎日本語
単行本‎160ページ
寸法‎13.6 x 1.7 x 19.5 cm
2200円

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