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金原出版の「現代の眼科学」の出品です。

平成8年の第6版ですが、保存状態が良く書き込みもありませんが、カバーには多少の傷や汚れはあります。

この点をご理解の上、ご検討ください。

426ページ

以下に序文の抜粋を紹介します。

“見える”ということはいったいどのようなことであろうか。 物を見るとき、はっきり見分けることのできる人とそうでない人がある。

人は色を判別する能力をそなえ、さらに暗いところでも物体を見ることができ、またある拡がりをもつ範囲を見ることもできる。遠いものも近くにあるものも自然にピント合わせがなされる。 れわれは2つの眼で物を見ているが、見える物体の像は決して2つにだぶって見えることはなく、 しかも立体的にみえる。

このように改めて“見える”ということを考えてみると視覚という働きは決して単一なものでい なく、複雑なしくみによって成り立つものであることが理解されよう。そしてこれらの働きのどこ が損なわれても人にとっては大きな障害となることがうかがわれる。

眼科学とはこの視機能の成り立ちを知り、その障害によりあらわれる現象をとらえ、それを治療することを学ぶ学問である。

眼は脳の出窓ともいわれ、また全身病の症状の現われる器官でそのかかわる範囲はきわめて広い このように視覚を取り扱う眼科学は今日の医療ニードの最も高いものの1つである。

これらをふまえ、判り易い今日のレベルの眼科を求めてここに眼科学の冊子を世におくる。執筆 者はわが国の眼科学界における正に中核をなす経験豊富な教授陣で、編集の方針を十分にふまえて 執筆され、好個の教科書が完成したと自負している。

この本の特徴は読者の理解を助けるために図を豊富にし、サイズを大きくした。カラー図も多く し、オリジナルな描画も考案して加えた。図には説明の文をそえ、読者はまず図を目で追いその 明文を読むことによりその大網を理解できるようにした。

本書は医師国家試験ガイドラインにそった医学生の教科書である。しかしそのレベルは専門医を めざす研修医や第一線の眼科医が今日の眼科学の基本を改めて理解し、その知識をまとめる上からも役立ち得るものと信ずる。