パイオニアカロッツェリア DEH-P999HDD 開発試作機 になります。

現状の全ての機能が正常に動作するようにメンテナンス済みです。
本体も目立つ傷もなく状態は良好かと思います。

カロッツェリア製オーディオユニットの中で唯一HDDへの録音機能が搭載されている機種になります。
しかもこの個体は開発試作機、プロトタイプです。

試作機ですので製品版と一部異なる仕様となっており、一部の機能が未実装の状態となっています。
DEH-P999(CD/チューナー DSPユニット)としての機能は全て問題なく動作しました。

確認した事象
・CD→HDD録音時、1曲目が録音されず、2曲目以降から正常に録音される
・HDD内曲削除が1曲単位でしかできない
・メモリースティック→HDDへのチェックインができない(チェックアウトは可能)
・筐体のプレスラインが一部省略されている
・フロントパネルの裏に補強プレートが無い
・ステッカー類が一切貼られていない(シリアル無し)
・HDDへの録音が176kbpsで可能(製品版は132、105kbpsのみ)
・録音した曲のアーティスト名に開発者の氏名が自動付与される(複数の氏名を確認、パイオニアが発行した当時の論文の執筆者と一致)
・実装されているチップのリビジョンが製品版と異なる
など…

HDD内のデータから推測すると、製品として発売される半年〜4ヶ月前あたりにかけて開発拠点で使用されていた個体かと思います。

HDDの解析によると、電源投入回数700回に対し使用時間が20時間程度となっており、車載テスト用というよりは卓上開発で用いられていた個体と推測します。
写真撮影時は別のHDDを取り付けていますので、実際の残録音可能時間は176kbpsで約110時間となります。

当時のパイオニアが技術の粋を集めて開発されたモデルです。
この試作機からもその苦労を感じます。

特に録音時のビットレートが176kbpsで可能である点においては製品版を超える性能を有しており、試作機の方が性能が上という珍しいパターンです。

正直かなり貴重なので車載用途でのご購入はおすすめしませんし、安値で手放すつもりもこざいません。

コレクションや研究用にいかがでしょうか？