「沈黙の宗教-儒教」
加地 伸行
定価: ￥ 1320
ちくま学芸文庫
372ページ

　我が国において、お墓やお位牌は日常にあるものであるが、実は原理的な仏教にそれらのものは必要がない。これらのものが必要なのは儒教の影響によるとのこと。なぜなら、本来の仏教は人は死ぬと輪廻転生するので、抜け殻となった体は必要なく、川に流して自然に返す。一方儒教においては、魂の居場所としてのお墓や、お盆に魂が戻ってくる場所としてのお位牌が必要とされる。
　日本を含む東アジアにおける仏教は、儒教の考え方と融合した原理的な仏教とは異なった宗教となった。
　この本を読んで、改めてお墓やお位牌は日本人にとってどのような位置付けで重要なものなのかを考えさせられた一冊です。期待していなかったのですが、非常に面白かったです。ぜひご一読下さい。
初版本です。
　目立った傷や汚れはございませんが、素人保管である事をご了承下さい。

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